ウィキペディアによると、オゾンは、「3つの酸素原子からなる酸素の同素体である。分子式は O3 で、折れ線型の構造を持つ。腐食性が高く、生臭く特徴的な刺激臭を持つ有毒物質である。大気中にもごく低い濃度で存在している。・・・中略・・・オゾンはフッ素に次ぐ強力な酸化作用があり、殺菌・ウイルスの不活化・脱臭・脱色・有機物の除去などに用いられる。」
とあります。つまりオゾン洗浄とはオゾンの特性を洗浄に利用する方法です。
まず給水管洗浄についてですが、薬品を使用する工法、物理的に削る方法、圧縮空気を利用する方法と様々です。オゾン洗浄は分類的には圧縮空気を利用する方法に入ります。圧縮空気とオゾン水で管内洗浄する工法で、液中に圧縮空気を入れることにより気泡がはじける時に発生する高周波を利用して汚れや錆を取り除きます。オゾンは殺菌や脱臭等の目的で使用します。管の状況によって洗浄中は蛇口から錆等が沢山でてくるので効果が確認できるのも特徴です。
しかし、管や継ぎ手の種類により必要性が問われるので、全てのマンションに適している訳ではありません。極端な話、最近建てられたマンションは赤錆対策済みの管や継ぎ手なので必要ないと思われます。オゾンは殺菌、脱臭、脱色が主な効果ですが、水道水が通水していて圧力が常にかかっている上水道の水道管の中に雑菌やスライムは皆無に等しく、残留塩素が確認できる水であればなおさらです。さらに強力な酸化力をもつオゾンにより周辺設備への影響が懸念されます。日常の水道の使用で赤水等でお困りならば給水管洗浄を試す選択もあると思われます。しかし、マンションの設備等を考慮し、長期的視野をふまえた上で管の更新の選択等も必要です。
排水管清掃に関しては、通常の排水管清掃では高圧水に水道水を使用しますが、それにオゾン水を使用するのであれば殺菌や脱臭に効果はあると思います。しかしながら効果は一時的なものしか期待できないと思われます。洗浄後も排水管内には常に汚水・雑排水が流れているので、すぐに臭いや汚れの原因が滞留する事になるからです。
通常の高圧洗浄によりスケールや異物を取り除く事はできるので、オゾンによる殺菌や脱臭効果は短観的なものになると思われます。オゾン発生装置やその関連設備が単価に乗るのであれば、費用対効果が望めないのが現実と思われます。当然、価格が同じなのであれば機能水(オゾン水等)による洗浄の方が良いと言う事になります。排水管清掃の場合、洗浄効果に関しては使用する器具や施工技術に頼る部分が大きいので、その部分を重要視した方がより良い効果を得られると思われます。